2024年02月17日
※猫の名前、背景写真は仮です。
「キクゾウ」は活動開始時に地域猫認定も受けずTNR もできないまま姿を消したオス猫です。
Cさん宅の庭で餌を貰っていたので、「Cさん黒猫」と言う存在の認識は共有していました。ほとんどの会員が実際の姿を見たことが無いまま、他の黒猫との識別のためキクゾウと言う名前を付け去勢手術も計画していたのです。
手術の予定日を決めようとしてCさんに確認してみると、しばらく姿を見せていないというのです。戻ってこないままやがて忘れられた存在になってしまいました。
3年後に見慣れない黒猫がいるという報告があり、撮られた写真を見ると、やつれてボロボロ状態でしたがキクゾウと特徴が一致しました。
出入りを繰り返した地域猫の「ゴンタ」のように、キクゾウは定着するか分からず積極的に受け入れる判断はしませんでした。
それでも「衰えた様子に放っては置けない」と餌やりを始めた当番がいて、少し元気を取り戻したためその後の対応をどうするか悩みました。ところがキクゾウは餌場で突然倒れ急死したと報告がきたのです。
長く放浪を続けたキクゾウは、ゴミ処理場からまた旅立ちました。
死期を悟って昔の餌場にたどり着いたものか、縄張り争いに負けて戻ってきたのか、いずれにしても野良猫の最期は厳しいものだと現実を見せてくれたようです。