2023年09月09日
※猫の名前、背景写真は仮です。
4年前の10月に1ブロックの「うさ美」が死にそうだと連絡が入りました。急いで駆け付けてみると、段ボールに入れられて動かないうさ美を前に「病院に運んでももう助からないのでは?」保護した会員の意見です。
病状の判断は獣医師に任せるべきと考え動物クリニックで診てもらうと、貧血、脱水そして肝臓リピドーシスという診断だったのです。
「肝臓リピドーシス」という病気は、猫の絶食状態が続くと体内の脂質が急激に肝臓へ沈着し、肝機能障害を起こすそうです。放置すれば命を落とす怖い病気です。
点滴で改善は可能という獣医師の話から私たちは治療をお願いし、うさ美は入院となりました
数日後、自力で餌を食べられるようになったという報告を受けほっとしたのも束の間、病状が急変し助かりませんでした。
うさ美の治療費は入院費を含め6万円以上の出費になりました。
うさ美は助けられると判断したうえでの治療でしたが、高額な費用は会員に危機感を抱かせたようです。
その後、定例会の中で問題提起されたのは、地域猫の治療費の上限を設ける必要があるのではという事でした。
骨折したりすると手術費用はもっと高額になります。少ない運営費の中で避妊去勢手術を優先することを考えると医療費の予算は限られ、治療に充てられる費用は決して多くはないのです
この経験から、地域猫の命に関わる難しい課題が私たちに突きつけられたといえるでしょう。